水栓は数多くの部品から構成されています。部品がどれか一つでも問題があると、水漏れなどの問題が発生する可能性が。普段から水栓の状態に目を配り、必要に応じてメンテナンスを行わなければなりません。
スパウトも水栓を構成する部品の一つです。人によっては、初めて耳にした単語ではないでしょうか?各部品の役割を理解し、不具合があると一体どのような問題が発生する可能性があるかなどを理解することが重要。
今回は水栓を構成するスパウトとは一体どのような部品なのかに加え、交換のタイミングや注意点などについて解説していきます。
水栓スパウトの基本的な役割

スパウトは水栓本体から伸びるパイプです。水を出す役割があります。洗面所や台所などに用いられています。長さ・形状により、使いやすさが変わってくるので、水まわりのリフォームを行う際は注意が必要。水を使う際、スパウトの状態に問題ないかチェックしましょう。まずはスパウトの構造・素材について取り上げます。
スパウトの構造と種類
スパウトは本体と先端部分で主に構成されています。水道管と本体が接続されており、先端部分は水を流すノズルです。主な種類は以下の通り。
- ストレートスパウト
- 可動式スパウト
- 折りたたみ式スパウト
- L字タイプ
- U字タイプ
- グースネックタイプ
ストレートスパウトはまっすぐ伸びたタイプです。デザインもシンプルなため、使いやすい点も特徴に挙げられます。
可動式スパウトは上下左右に動かせるタイプ。広い作業スペースが必要な場所に適しています。洗い物などを行いやすくなる半面、メンテナンスの頻度が多くなる点に注意しましょう。
折りたたみ式スパウトは折りたたんでコンパクトにできるタイプです。狭いスペースなどに適しています。
L字タイプはアルファベッドのLを横にしたように直角に曲がったタイプ。ノズルの位置が高く、野菜などを洗うのに適しています。シンプルかつスタイリッシュなデザインです。
U字はアルファベッドのUのようになだらかな曲線を描いたタイプを指します。L字タイプ同様、ノズルの位置が高いです。
グースネックタイプとは、ガチョウの首のように全体的に丸みを帯びたスパウト。高級感を演出します。ノズルの位置が高いのに加え、多機能モデルが存在する点も特徴に挙げられます。
スパウトの素材と特徴
水栓のスパウトに用いられている素材は、複数存在します。耐久性・デザイン・メンテナンスのしやすさなどを踏まえ、どの素材のスパウトを用いるか検討することが大事。主な素材は以下の通りです。
- プラスチック
- ステンレス
- 真鍮
プラスチックは軽量かつリーズナブルな点がメリットに挙げられます。バリエーションが豊富なため、洗面所などのコンセプトに合わせやすいです。耐久性に劣る場合が多い点に注意しなければなりません。
ステンレスはサビに強く、インテリアに合わせやすい点がメリット。メンテナンスがしやすいため、気になる方はチェックしてみてください。
真鍮は温かみのある色合いに加え、高級感を演出できる点が特徴に挙げられます。年数の経過に伴い、風合いが変わります。
水栓スパウトの交換時の注意点

水栓のスパウトの交換をDIYで済ませたい方も多いのではないでしょうか?交換する際に注意したいポイントが複数存在します。事故を防ぎ、適切な方法で作業を進めていくことが重要です。ここでは、スパウトを交換する際の注意点を紹介します。
交換が必要となる症状
水栓のスパウトが交換なのかどうかを判断する際、状態を細かくチェックしましょう。特定の症状が見られる場合、交換する必要があります。交換が必要となる主な症状は、以下の通りです。
- 外観が著しく劣化している
- 操作がしにくい
- 水漏れが見られる
スパウトにサビや汚れなどが目立つ場合、水栓のメンテナンスを検討しなければなりません。内部の部品が摩耗していると、ハンドルが固くなって操作がしにくいなどの問題が発生します。スパウトなどが劣化していると、水漏れが見られる可能性も。水漏れを放置し続けると、被害が大きくなるので、いち早く対処しましょう。
交換に必要な道具と手順
水栓のスパウトを新たに交換する際、一体何を用意すれば良いか疑問に感じている方も多いのでは?主に以下の道具を準備します。
- 新しいスパウト
- ゴム手袋
- プラスドライバー
- モンキーレンチ
まずは水栓の元栓を閉め、作業中に水が噴き出すのを防ぎましょう。モンキーレンチでスパウトを固定しているナットを緩めます。緩めたら、スパウトを引き抜きます。新しいスパウトを取り付け、ネジ部分にシールテープを巻いてください。ナットをモンキーレンチで締め、新しいスパウトを固定。水栓の元栓を開け、水の出方が正常かどうか確認します。
水漏れなどが改善されない場合、水まわりのリフォームを検討することが重要です。
プロに依頼する際のチェックポイント
水漏れなどに対処できない場合、プロに水栓のスパウトの交換を依頼する必要があります。プロをチェックするポイントとして、主に以下のものが挙げられます。
- 過去の施工実績
- 口コミの内容
- 見積書の内容
- アフターサービスの有無
過去に一体どのような施工に携わったかを踏まえた上で、依頼するか判断しましょう。1年の間に何件の施工に携わったかも依頼する際にチェックするポイント。
口コミの内容を見て、依頼人が満足しているかどうかも選ぶ決め手です。Googleの口コミやSNSでの評判を細かくチェックしてください。
見積書の内容に問題ないかもプロに依頼するかどうかの判断基準に挙げられます。費用が相場の範囲内か・費用の内訳・施工内容・部品の単価などがチェックするポイントです。
水栓のスパウトを交換した後も、定期的にメンテナンスを行わなければなりません。いざという時に備え、アフターサービスがあるかチェックすることをおすすめします。
水栓スパウトの選び方

水栓のスパウトは多岐にわたるため、目的に応じたスパウトを選ぶことが重要。なかには、どのスパウトが良いか迷っている方もいるのではないでしょうか?ここでは、スパウトの選び方について解説していきます。
利用シーンに合ったスパウトの選び方
水栓のスパウトは利用シーンに合わせて選ぶ必要があります。浴室の場合、浴槽へ水を注ぎやすいかどうかを踏まえ、スパウトを選ぶことが大切。洗い場の水栓を新しくする際、洗面器へ水を貯めやすいかなどを考慮しましょう。
台所の水栓に使われている水栓を交換する際は、高さや動かしやすさをチェックしてください。野菜などを洗いやすいかどうか・鍋に水を貯めやすいかなどが選ぶポイントです。台所は利用する頻度が多いため、スパウトを一つひとつ比較することをおすすめします。
洗面所の場合、水流の勢いを調整できるかどうかが重要。水流の勢いを調整する機能が実装されているスパウトに交換してみてはいかがでしょうか?低めのスパウトにすることで、水しぶきを抑えられます。
人気のスパウト商品と特徴
人気のスパウト商品は、機能性とデザイン性に優れたものが多いです。水栓のスパウトを新たに交換する際、どのスパウト商品が人気なのかチェックしてみましょう。引き出し式のスパウトの場合、水流を調整できます。シンクの隅々まで水を流せる点も、引き出し式のスパウトに交換するメリットです。
センサー付きの自動水栓は、手をかざすだけで水が出ます。衛生面を向上させたいと感じている方は、センサー付きの自動水栓への交換も検討してみてください。
水栓スパウトのメンテナンス方法

水栓のスパウトを一体どのようにメンテナンスすれば良いか疑問に感じている方も多いのでは?水栓のスパウトをいかに長く使い続けられるかが重要です。ここでは、水栓のスパウトをメンテナンスする方法を紹介します。
日常のお手入れ方法
水栓を使用した後、スパウト内に残った水分を流し、水垢などが蓄積するのを防ぎます。中性洗剤でスパウトの表面を綺麗にしましょう。柔らかいスポンジなどでスパウトを傷つけないように拭くことが綺麗にするポイント。金属部分に専用のクリーナーを使うことで艶を保ちます。
スパウトの先端部分にあるエアレーター・フィルターを外して、洗浄してください。水圧を安定させることが洗浄する目的です。
長寿命化のためのポイント
水栓のスパウトを長持ちさせるためにも、使用後は水分を拭き取り、水垢がつかないようにすることが大切です。水分を放置すると、湿気が多くなる点に注意しなければなりません。エアレーター・フィルターの詰まりを解消し、水圧を安定させることも長持ちさせるポイントに挙げられます。パッキンなどを必要に応じて交換し、水漏れを対策しましょう。
普段から水栓を優しく扱い、スパウトを破損させないことも長く使い続ける上で重要です。強い力を加えると、破損させる可能性も。
水栓スパウトのリフォーム事例

水栓のリフォーム事例をチェックし、リフォームに活かすことが重要です。人によって、リフォームのプランが異なります。ここでは、水栓のスパウトに関するリフォームの事例について取り上げます。
実際のリフォーム実績紹介
「リフォーる」では、水まわりのリフォームをいくつも行っています。洗面所の水栓が水漏れしたのを機に、洗面化粧台を新しくすることを提案する場合もあります。水栓のスパウトだけを見るのではなく、水まわりを全体的に見ることは弊社が心掛けている点。
20年以上にわたって使い続けているキッチンのリフォームを行う際、水栓をセンサー付きの自動水栓に交換した経験もあります。弊社がこれまで一体どのようなリフォームに携わったか気になる方は、一度チェックしてみてください。
リフォームで考慮するべきポイント
水栓のスパウトをリフォームする際、場所に応じたモデルに交換しましょう。モデルごとに適した場所が異なります。既存の配管との互換性があるかどうかも選ぶポイント。取り付けのしやすさが水栓のスパウトによって変わってきます。住宅のデザイン・色味に適しているかも、リフォームで考慮しなければなりません。デザインなどにより、台所などの雰囲気を演出できます。
水栓スパウトのトラブル事例と解決方法

水栓のスパウトにおけるトラブルは、複数存在します。リフォームを行う前に一体どのようなトラブルがあるかを踏まえた上で、プランを検討することが大切。ここでは、水栓のスパウトでよくあるトラブルを対処法とともに取り上げます。
よくあるトラブルとその対処法
水栓スパウトによくあるトラブルとして、以下のものが挙げられます。
- 水漏れ
- スパウトが動かしにくくなる
- 水流が弱くなる
水漏れが起きると湿気が多くなり、被害が大きくなることも。水栓を閉め、水漏れの原因を特定しましょう。パッキンやゴム部品の劣化などが原因です。パッキンなどを新しくする必要があります。
スパウトの内部が汚れていると、動きが悪くなる場合がある点に注意しましょう。掃除用のブラシでスパウトの内部を綺麗にすることで、動きを改善してください。潤滑油も動きを改善する方法です。
スパウトまたはフィルターに問題があると、水流が弱くなっている場合があります。フィルターを掃除し、水流の勢いを保ちましょう。
DIYで修理する場合の注意点
DIYで水栓のスパウトの修理を行う場合、モンキーレンチなどの道具を一通り揃えることが大切です。水栓の元栓を閉めてから、DIYで修理を進める必要があります。水が作業中に噴き出すのを防ぎましょう。床を清潔に保ち、滑らないようにすることもDIYで修理するポイント。修理の手順を確認し、スパウトを破損させないよう注意してください。
DIYでの対処がどうしても難しい場合、プロにスパウトの修理を依頼し、適切な方法で水漏れなどを解消することをおすすめします。
まとめ

水栓のスパウトやパッキンなどが劣化・破損すると、水漏れなどの問題が発生する可能性があります。被害が大きくなる前に適切な方法で対処することが大事。水栓を長い間にわたって使い続けるためには、強い力を加えないことを心掛けるだけではなく、定期的にメンテナンスを行うことも心掛けましょう。状態によっては、リフォームが必要になるかもしれません。
「リフォーる」は関西を中心に水まわりのリフォームに携わっています。スパウトや水栓に関する相談も受け付けているので、悩みがある際は弊社まで一度ご相談ください。

